
24時間サポートを可能にする新拠点を求めて
大学病院等を中心に、医療現場のITインフラや映像システムを支えている株式会社ディジタル。今回本社からほど近い場所に新たな拠点となる事務所を借りられました。
そのきっかけやこだわりの条件について、執行役員の熊倉慎一氏にお話を伺いました(以下、敬称略)。
PROFILEプロフィール
株式会社ディジタル
執行役員/ITインフラソリューション事業本部事業本部長
熊倉 慎一
大学卒業後、キャノンマーケティングジャパン株式会社に入社、営業部に配属される。その後、複数の企業において長年営業として活躍。2023年4月、株式会社ディジタル執行役員及びITインフラソリューション事業本部事業本部長に就任。
医療システム開発のプロフェッショナル

― まず、御社の事業内容について教えてください。
当社では、システム開発、人材提供ビジネス、インフラ設計・構築、そしてシステムのサポートと大きく4つの事業を展開しています。特に強みとしているのが医療分野でのシステム開発・構築です。
大学や大学病院を中心に、手術室向けのシステムを多数手がけています。たとえば手術室を遠隔で確認する映像システムや、手術中の波形を記録・表示するシステムなど、ニッチながらも医療現場に欠かせない映像関連システムを提供しています。
― 御社の強みについても教えていただけますか?
当社は幅広く事業を展開するのではなく、特定のお客さまの細かな要望に応えられるよう、事業を行ってきました。長年の信頼関係の積み重ねによって、お客さまが求める最適なシステムを開発・構築することができており、それこそが当社の強みのひとつであると考えています。
夜間でも出入り可能でなければならない理由

― こちらのビルは追加で借りられたそうですが、その背景について教えてください。
当社が提供するシステムは、24時間365日のサポートが欠かせません。そのためには、常時出入り可能でセキュリティが確保された拠点が必要でした。しかし本社ビルは夜間の利用に制限があり、要件を満たすことができなかったんです。
そこで新たに専用のオフィスを探すことに。本社の近くであることを第一条件として探していたところ、ちょうどこちらの物件を見つけてすぐに問い合わせをしました。
― このビルを選ばれた決め手はなんだったのでしょうか?
一番のポイントは広さと立地ですね。本社から近く、駅からのアクセスも良いことが大きな魅力でした。他にもいくつか物件を見たのですが、本社から距離があったり、手狭だったりとこちらの求める要件を満たしていないものが多かったんです。
また、24時間出入り可能な物件は他にもありましたが、その多くは賃料が高額でした。こちらのオフィスはセキュリティや利便性を備えながらも、コストとのバランスが良かった点も大きな決め手となりました。
― 入居されてから3ヶ月ほど経ちますが、特に気に入っている点はどんなところですか?
やはり駅から近いことですね。24時間体制でシフト勤務をしているので、アクセスの良さは大きな利点です。本社とほぼ隣接しており、徒歩で行き来できる点も非常に便利だと感じています。業務上の連携もしやすく、日々の運営に大きなメリットがあります。
JRや地下鉄など複数路線が使える利便性の高さも、この立地ならではの魅力ですね。
― こちらのオフィスでは、どれくらいの従業員の方が仕事をされているんですか?
常時15名ほどが勤務しています。二交代制でシフトを組んでいますが、体調不良などで欠員が出る場合もあります。そのため、安定して24時間体制を維持するには、最低でもそれぐらいの人員が必要になります。
― サポート依頼はかなり頻繁にあるのでしょうか?
はい。多くはシステムからの自動通知です。「エラーが発生しました」といったアラートが機械から直接飛んでくるので、時間に関係なく依頼が入ります。時には通知が重なり、同時対応が求められることもあります。昨今は働き方改革や労働人口の減少もあり、特に若い世代では夜勤を敬遠する傾向があります。
それでも当社では、万一のトラブルに備え、一人だけで対応することがないよう、24時間安心して任せていただける環境づくりを徹底しています。
― 周辺環境はいかがですか??
学生も多いエリアなので飲食店の数が豊富で、ランチや夜食の選択肢もたくさんあります。すぐ近くに人気のハンバーガーショップがあるのですが、ボリュームもあってとてもおいしく、女性客を中心に行列ができるほどの人気店として有名です。
この辺りはラーメン店も多く、選択肢には困りません。コンビニも至るところにあるので、24時間体制で勤務する上で非常に助かっています。夜間の勤務で外に出ても、すぐに利用できるお店がある。そうした点でも働きやすい環境だと感じています。
未来を見据えた事業戦略

― スリーウェーブを利用した感想をお聞かせください。
サポート部門を展開するにあたっては、パーテーションの配置や空調環境など、細部まで事前確認が必要でした。入居前に何度も現地調査を行う必要があり、そのたびに「開けていただけますか」とお願いしたのですが、毎回快く対応してくださいました。
何ごともスムーズに進めていただけたおかげで、予定どおりに入居準備を完了できました。レスポンスの早さと柔軟な対応力こそが、安心してお任せできた大きな理由です。
― スリーウェーブで今後オフィス移転を検討しようとしている方に向けてメッセージをお願いします。
非常に融通が利き、こちらの要望に丁寧に寄り添ってくださる会社です。状況や事情を理解したうえで柔軟に動いてくださるので、初めて移転を検討する方でも安心して相談できると思います。
― 最後に、今後の御社の展望についてお聞かせください。
現在多くのシステムをクラウド化しており、今後はクラウド関連サービスとサポート体制の強化に注力していきます。さらにAI分野にも本格的に取り組み、受託開発はもちろん、AI導入を検討する企業へのコンサルティングも進めていく予定です。
こうした新領域への挑戦を通じて、人材育成と採用の両面から組織力を高め、より価値の高いサービスを提供していきたいと考えています。
まとめ
医療システムの運用・サポートは、ひとつの判断が命を左右するほどの責任を伴います。そうした緊張感の中で、いかに安心して働ける環境を整えるか。熊倉様と同席くださった染谷様のお話からは、社員一人ひとりの負担を減らし、どんな時間帯でも安全かつ快適に勤務できる体制を築こうとする思いが伝わってきました。
その誠実な姿勢こそが、医療現場を支え、社会の安心を守る確かな力となっているのだと感じます。