求めたのは、明るくて解放感のあるオフィス
システム開発と自社ソリューションの両輪で成長をつづける株式会社ヒューマンテクノシステム。IT技術で社会に貢献する同社は、この秋に本社からほど近い場所にプロジェクトルームを開設しました。
今回は、同社代表取締役の菊池琢磨氏に、新拠点開設の経緯、そして今後の展望などについて伺いました(以下、敬称略)。
PROFILEプロフィール
株式会社ヒューマンテクノシステム
代表取締役
菊池 琢磨
大学卒業後、警視庁に入庁。2021年、株式会社ヒューマンテクノシステム取締役。2024年、代表取締役に就任。
人間力を重視したシステム開発
― 御社の事業内容について教えてください。
当社はシステム開発を主軸に、顧客支援型開発と自社ソリューションの2軸で事業を展開しています。主な自社製品としては、病気や手術で声を失った方のために“自分の声”を再現するソフト「ボイスター」があります。
声が出せる内に収録した音声を解析し、声質やイントネーション、方言などその方の個性をそのまま残せるのが特長です。また、発話が不明瞭な方の声をAIが解析して明瞭に変換するソフト「コノコエ」の提供も始めています。
さらに、全国約40の金融機関で導入されている「相続サポートシステム ISS」は、家族構成などを入力するだけで法令に基づいて、相続人や配分率の算出など、受付から払出までをトータルにサポートするシステムです。
― 非常に社会的意義の高いソリューション開発をされているんですね。そんな御社の強みとは?
当社の社名「ヒューマンテクノシステム」には、人の力を大切にするという思いが込められています。テクノロジーを扱う会社ではありますが、最も重視しているのは「人間力」です。
お客さまや取引先、そして社内の仲間に対して誠実に向き合うことを何よりも大事にしています。他社にはない“人を中心にしたチーム力”こそが、私たちの一番の強みです。
きっかけは新規プロジェクトの受注
― 新たにプロジェクトルームを開設された経緯について教えてください。
当社の業務はお客さまの機密情報を扱うことが多く、セキュリティ面を考慮したスペースが必要でした。IT業界ではそうした環境を整えることが重要で、以前から専用のプロジェクトルームを設けたいと考えていたんです。
今年の6月末に新たな案件を受注した際、そのプロジェクトを進めるには現オフィスでは手狭であると判断し、早急に新しいスペースを探すことに。業務効率や移動のしやすさを考慮し、本社の近くで新拠点開設を決めたのが今回の経緯です。
― このエリアを選ばれた理由や、物件探しの際にこだわった条件を教えてください。
まず、本社から近い場所であることを最優先にしました。業務上の行き来が多いため、移動の負担をできるだけ減らしたかったんです。次に重視したのが、男女別トイレのあるオフィスであること。社員の快適さを考える上で欠かせない条件でした。
また、空間づくりの面では「見通しがよく、開放的であること」にこだわりました。狭い場所にこもるよりも、明るくのびのびとした環境の方がチーム全体の士気も上がると考えたことが理由です。
― こちらの物件を選ばれた決め手はなんだったのでしょうか?
一番の決め手は開放感ですね。真ん中に柱がなく、全体を見渡せるすっきりとした形状で、とても使いやすいんです。スペースの無駄がなく、レイアウトの自由度も高い。加えて、場所も分かりやすく、駅から近くてアクセスが良い点も魅力でした。
本社からも徒歩7〜8分ほどと非常に行き来しやすい距離です。同じ駅の圏内で希望を満たす物件に出会えたのはまさに奇跡でした。
― 人形町という街の魅力についても教えていただけますか?
これまで30年以上、都内のさまざまな場所で仕事をしてきましたが、その中でも人形町は最も居心地の良い街だと感じています。東京らしい歴史と情緒を感じさせ、どこか落ち着いた雰囲気がある。
治安も良く、老舗から新しいお店までが共存し、人間味と温かさにあふれています。街の規模感もちょうど良く、どこへ行くにも便利です。人のぬくもりと利便性を両立しているところが、人形町の一番の魅力だと思います。
警察装備品等管理システム開発に着手
― スリーウェーブを利用した感想をお聞かせください。
営業担当の方がとても誠実で、終始安心してお任せできました。裏表のない人柄で、こちらの要望にも真摯に応えてくださる姿勢が印象的でした。何より、気軽に相談できる関係性というのが大きかったと思います。
オフィス移転のような大きな決断には不安がつきものですが、何でも話せる安心感があったため、スムーズに進めることができました。
― 今後、スリーウェーブでオフィス移転を検討している方に向けてメッセージをお願いします。
オフィス移転を検討されている方は、まず自分たちの希望や条件を整理し、しっかり伝えることが大切だと思います。要望を明確にすることで、スリーウェーブさんが最適な提案をしてくれるはずです。
私自身も今回の経験を通じて、「しっかり伝えること」「信頼して任せること」の重要性を実感しました。スリーウェーブさんは誠実で信頼できるパートナーです。きっと理想に近いオフィスを一緒に見つけてくださると思います。
― 最後に、御社の今後の展望をお聞かせください。
グループ全体として掲げているのが売上50億円の達成です。現在は社員数が300名弱ですが、さらなる拡大を目指して体制を強化していきたいと考えています。社員同士の絆やお客様との信頼関係など、“人を大切にする文化”をより深めていくことが、最終的な成果につながると確信しています。そうした取り組みを継続し、しっかりと形にしていくことが今後の目標です。
また、現在このプロジェクトルームで進めているのが、警察装備品等管理システムです。私自身が警察出身ということもあり、拳銃や無線機、制服、証拠品など厳格な管理が求められる物品の運用実態を理解しています。従来は手作業で点検を行っていたため、膨大な時間と労力がかかっていました。
そこで私たちは「RFID(無線自動識別)」技術を応用し、物品の出し入れや点検業務をワンストップで行えるシステムを開発しています。これにより、業務負担を大幅に軽減できるだけでなく、正確性とスピードの両立も実現できます。
この仕組みは警察に限らず、重要な物品を扱うさまざまな組織でも応用可能です。ヒューマンテクノシステムとして、これからも人に寄り添う技術を通じて社会の安全と効率化に貢献していきたいと考えています。
まとめ
ITというと機械的で無機質な印象がありますが、ヒューマンテクノシステムの根幹にあるのは“人”を中心に据えたものづくり。同社が手がけるソリューションは常に“人のため”に進化しています。同社が生み出す新たな価値に、今後ますます注目が集まりそうです。